子供の悪戯〜現代詩フォーラム編/小川 葉
 

また息子は最近
簡単な単語を読めるようになった
しかしそれは読むというより
認識する、という方が近く
例えば「ドラえもん」の
「ド」を「ド」と読むのではなく
「ドラえもん」という
ひとかたまりの文字を見て
これは「ドラえもん」なんだな
というふうに認識している

つまり息子が僕を見て
「お父さん」と認識することに近く
だとすれば「お父さん」である僕は
文字でありまた言葉であり
そこには言葉同様
一つないし多様な意味が
内在しているということなのである
そのように子供から学ぶことは
とても大きい

現代詩フォーラムの
はじめましての投稿欄にあった
小川
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