亡骸の晩餐会/雨霧
 
で在って欲しい。
君が目を塞いでしまう景色へなんて 笑えない景色へなんて
そんな景色へ変わらないで欲しい 向かわないで欲しい

疲れたでしょう そう嘲笑う声がする
そんな事はない そんな事はないのだと 笑って言う事ぐらいしか僕には出来はしないのだろう。
消えた希望の残骸は揺らめいて 僕の前を何度も何度も行くから

諦めきれぬと笑うのだ 唯一その絶望は消えない
いつかすべて消えてしまうというのなら その中にこの絶望も含まれていて欲しい

それなのに消えてしまう
――消してしまうわけが分からない
それなのに残ってしまう
――残してしまうわけが分からない

手を離してしま
[次のページ]
戻る   Point(2)