批評祭参加作品■食い違う夢 −『私たちの欠落(夏の日の)』藤丘 我流読解−/大村 浩一
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藤丘さんという詩人の存在をはっきり認識したのは、恥かしながら拙作にポ
イントを頂いてからだ。ポイントを返す時、おざなりに最新作に返すのは私は
嫌で、少なくも近作から何作か読んで気に入ったものに返すようにしている。
それでその時作品リストを見て、高得点ぶりに驚いたものだ。「現代詩フォー
ラム」のポイントは、芸人への投げ銭より気安く入れられる評価の指標だが、
(批評の考えと矛盾するが、私はポイントについては気軽に扱う方が良いと思
っている。無闇に重く考えて、読者からのレスポンスが減ってしまうよりは良
いから)、それでも大概の作品が30〜60点とは尋常
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