まなざし、不可知、忘却/ケンディ
 
ないだって?――君は
そう思うのだろう。だが、
そのとおりではないか。私の体をどう
細切れにしたって、私のまなざしの
意味など出てこない。私の感覚など無い。
存在しない。人間と名づけられた
哀れな二足歩行機械たちが、
無を精神、心、愛、意味などと名づけていったに
過ぎないのだ。それは彼においても同じだ。
彼はすでに、ただ「来世」等の音声を生産する
自動装置なだけだから。ただ、彼と私の間に渦巻く
「関係」が、私のまなざしの「意味」を定型コードに
則って規定するだけだ。関係たちは奏でている。
ペトラルカの詩、il Canzonierenoの一節、
Tutto ‘l di p
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