夕立売/鴫澤初音
 

予想されなかった夕立だった。
校舎から校門までのあいだの道ですでに、
彼女達の制服のワイシャツは、びしょぬれになっていた。
まだ14歳の、ブラジャーをつけていない女の子達の
小ぶりな胸の先端が、みんな透けていた。


 その、清らかなピンク色!

 汚されていない少女達の、あまりにも美しい彩り。


どんなに高価な絵の具を使っても、その色を再現するなんて不可能だ、
と思いながら、タケシとユキオは傘とびしょぬれのビラを持って、
校門の横で立ち尽くしていた。
もう、勃起しているどころではない。
その光景に圧倒され彼らは身動きすらできなかったのである。
ただ、ただ、
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