リライト:Gandou/風季
くように視線を戻して彼の腕に傾く
飛んでいくかに見える
軽やかな白い踝
残酷性なんて、事前に分解しておけよ
口を塞いで無限まで運んでゆけるよ
盲目を悩みのたうつ蔓草さえやがて、しあわせの敷地へのびていくのか、枯れ井戸から這い出して、酷い太陽に灼かれようとも
麗しい血統
優美な二人は
いついつまでも間違いない
赤紫のインクの入ったペンを振り、ときどき傾けながら
昼はどうしよう
宵はどうしよう
呪文を返す茨を瞼に浮かべ、それでも
口をつぐむ地図の皺をのばしては
約束を果たしに距離を縮めている
体を折って一度きり哭いたら、温かい滴が瞬きを制して落ちて、爪先の地面に黒
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