猫といっしょ。/鯨 勇魚
、
瞬き、気がつくまでの、
無言の想像。放置。
霜を払ったばかりの窓は、
また、うっすらと霞がかって、
やはり瞬く間に、
(お互いの視界を遮ってしまうのだから)
ほら、硝子一枚隔てている。
雪に満たされつつある外界は、ひどく冷たそうです。
それを肌で感じることが、心地よかったのに。
今は、温かい雪しか、知らないふり。
覚えている。ってこと。
確かな時間が刻んでいたように、
踏み締めた雪道。
(よっつの、つま先が、方角を見失う感覚、ね)
洋燈の影が、
雪を掬っている、
あれも、
だから、独り言だよ。
大切な夢だけにはシャム猫の、にゃ
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