カモノハシのパンセ5/佐々宝砂
も手を借りたい。でもそうでないときは手を貸すべきじゃないんだろうし借りるべきじゃないんだろう。でも泣き言言ったっていいのさ、言いたいときは。泣き言なんて言いたくないと言いながら泣いたっていいのさ。たぶんきっとそうなのさ。
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私は現在この世界に必要とされていない。それはそれほどつらくない。なんなら多少の努力で必要とされるようにもできる。自慢でも自負でもなく単に事実として、そうおもう。
他の人のことは一時おくとして、いま私に必要なのは、教師だ。私に手取足とりときに優しくときに厳しくいろんなことを教えてくれる人だ。で、これまでの私の一生の経験則に照らし合わせると、おそろしいことに
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