ひとよ/ヴィリウ
 

魂が、惹かれ合つちまつた。
なぁ、さうなンだらう?
洩れたのが苦笑ひだつたのが、自分でも意外だつた。

夜に舞ふ、白い花が憐はれだね。

あれは御前、おれのこころだよ。



初めて会つた日の事を、憶へてゐるか。
ひとつの飯を分けあつた事は。
雨の日のおつとめは。
凍ゑる手に息を吹き掛けあつて見上げた空の色を。
闇に揺れる夜桜の夜会は。
あの夜、たつたひとよ、
一夜だけ共に見た夢は。

あの夜だけ、一度だけ触れ合つた手に咲いた白い花を。

御前、

此の先も、屹度憶へてゐて呉れるか。


其れだけ、叶ふならおれは。




だうも、御
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