鳥の国に行ってきました2667/人間
 
囲まれ
死んだ息が
世の底に沈んで
発泡スチロールの地面の上
サランラップの空の下
心許ない細菌と抱き合っている
切り分けられたさみしい鳥とのさもしい空言の遣り取り

 「この首ねじ切り屋め!」
御雄鶏御雌鳥各位の仰る通りで御座います
 「美しければ囲われて!醜ければ撃たれる!無様この様!」
鳴くも鳴かずも鳥に打たれるは美食家のハラと舌鼓 コポポンッてか
 「ふざけんじゃねえ!名前も自由も持たされたって何にもならねえよドボゲ!」
まま 落ち着いて ここは地に足の着いた建設的な放し飼いと行きましょう
 「綺麗に鳴けねえ空も飛べねえが食われる為だけに生まれた覚えなんぞ無えよ
[次のページ]
戻る   Point(3)