なんでもない一週間/小原あき
いる証拠だろう
枯れ葉の中にいたら
星になりたかった
金曜日
わたしは何者でもなかった
星はわたしを称え
キラキラと拍手喝采だ
目の前にある星は地球で
きっと、わたしは
それを手に入れることができたのに違いなかった
太陽は誰よりも大きく手を叩き
熱く燃え上がっている
暗やみの宇宙は
いつが朝か夜かわからなかった
不安になったら
人間になりたかった
土曜日
動くとカサカサと音がした
何かが腐ったような臭いに気分が悪くなり
起き上がったら
木曜日に戻っていた
だけど、確実に時は過ぎていて
わたしの体から風邪が逃げ出した後だった
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