詩が出来るまで、あるいは出来なかった顛末/クリ
ウンコは、出たいときが出どきではありません。一丁前の大便になったときが出産のときなのです。
未消化の思い、固くなりすぎた思いは、芸術ではないと思っています。
だから、もうこれ以上我慢できない、漏れそうだっ、と確信したときに書き始めます。
僕の場合は「手書き」です。紙に鉛筆です。いきなりキーボードも一割ほどありますが、そういうのは「浅い」詩が多いようです。
こういうときに書き始めると、何を書きたいのか曖昧でも、手が動いてくれます。
それは、コンプレックス自身が出たがっているからだと思います。
彼は、言葉やイメージ、メロディーのようなものを利用しなければ、この世には具現化しえないのです。
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