親愛なる友へ/
玉兎
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雲のすそであなた様は、
今日も瞳を細めていらっしゃいました。
私が「何を眺めていらっしゃるのですか?」とお聞き申し上げますと、
顔をこちらにお向けになり、細めた瞳を一層細めておっしゃいました。
「人とは、何だろう。そして私という神は、何のために
生かされているのだろう。」
私は神とは人を導くものだと思っておりましたと素直に申し上げますと、
雲はゆっくりと風に乗り、ゆっくりと流れているのに時間が止まったようになり
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