失意(望郷)/※
保育所の先生が、僕を見ていた時の目だ
この世には2種類の目しか存在しない
右の目と、左の目
下宿で飲む酒は、孤独を倍増させる手段に切り替わる
つまりは耐性が出来あがってきているのだ、確実に
この頃は急激に酒太りし始めてるようで
体重は変わらないのに、臍の窪み具合が際立ってきた
定まらない視点、泳がせている
明日は当直だ
あの、先輩海曹と一緒に時間を潰す事になる
それでも
きっと、いつもより安らぐだろう
そして僕は、きっと
艦を降りた時点で、理解していたんだ
確かに僕は溥儀になった事、
どうせなら
映画、パピヨンのラストシー
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)