観念の海と雑想/一般詩人-
酸素の少ない我が脳内海洋はやや鉛色に近く
光源もなく海面の方角もわからず
足の向こうはるか彼方に海色の生命が消えてゆくのを
黙って見過ごす
生命の気配に希薄だ
伸ばしきって1メートルに満たない腕は
空よりも高い無限度を測るに恰好の物差しだが
おそらくここは
地球上で唯一宇宙を知れる場所と思料する
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月から地球を眺めていると
帰りたくなる
月が地球の衛星軌道上から離れないことがわかっていても
一刻も早く帰りたくなる
それから、
アクエリアスだとか
じゃがりこだとか
顔も知らない
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