夏についてのスクラップ/水町綜助
この道路が
乾ききってるまま
あの信号を
右に曲がれば君が住んでて
アイスキャンディーかじってるとか
そうじゃない
森をもやして
そこで死んでる君のからだももやしてるとか
そんなくだらないことばかり
さめない現実として空想してるだとか
そんなことを思いながら
左へ曲がるのがすき
だって
「君には知られない」ことなんだよ
それは
くるくると回ってしまって
なめらかに
とてもなめらかに回るよ
くるくる
まわるといえば
商店街の花飾り」
錆びた鉄橋を渡りきったのは六年くらい前で
まろびでたのは
日没前を東西に抜ける
晴れやか
!
な目抜き
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