ユーリさん作「私に名前を授けてください」に寄せる雑文/石原大介
のかというとそれはそれで違うんですね。さっきから俺は何キャラなんだよと一人
ツッコミしたくなりますよね。
僕はこんな夜に窓を開いて、悲しい言葉とか街のざわめき、どこか遠くのいろん
な匂いばかりを呼吸して暮らせたらどんなにいいだろうって思います。だってほん
とさいきん、夜の空気がとても心地よいんです。ついつい夜更かしして、いつまで
もポーと風の音を聞いてたり。あ、車の走る音っていいですね。あの摩擦というか、
コオオオッていう、乾いた風の動き。
王様のセンチメンタル。酒なんか大っ嫌いだぜ。吐き気がする。
体のしくみってよくわからないけど、感覚として酒は鼓膜を圧迫し
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