おやゆび姫/紀茉莉
ものがたりがおわる
そこからがせいかつ
おやゆび姫だった
日々が
かたち作った
すがたとことばをもって
どんなひとたちがまわりにいて
なにをのぞみ
その、なにをかなえてあげられて
どんなことに反発し
どんなふうにこなして
過ごして
きた
いろんなひとたちが
いろんな場所で
納得のうえか妥協のすえか在るように在って
かつては、居られることだけしか許されていなかった
けれど
ほんとうは、どんなふうに居たかった
だから
だれのためにどんなふうに生きて行きたい
そのために、なにをできるようになりたい
なにをかなえようとしているの
これから
◇
あ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)