おやゆび姫/紀茉莉
 

あらゆるものを知っているから
選ぶことができる
何も知らないまま同じ場所に居続けることもできる
おやゆび姫ははじめからおやゆび姫で
うつろいゆくことを止めるなんて
できなかった
流れいくこと
選べなかった
でも
彼女は
最後に
答えた
「モグラといるのは嫌、ツバメと行く」



だれが、どんなことを思っている
そのために
(なにをもって)
(なにを変えて)
だれと、どこで、どのように暮らす
だれに、なんと、答えなければならない



選べない「生まれ」の臍の緒とのタイジ



はは
どんなわらいのよこで
わたしというおんなのひとになるの
ふふ
と、ないたりしても
すべてわたしをゆるす
こと葉の終着



わたしがわたしをうむ
はじまりとおわりまでのおはなし



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