砕け散る空気の終わりに/鈴木カルラ
無情に空気のすべてに酔い、その空気の一粒を望み続けた、彼は、将来において、たった一度予言した、――使い古されている正義は消滅し、今に意味を持たないものと、この瞬間のみが残る、そして、下界を祝福する春はすでに来ることはないであろう、なぜなら楽園には空気の破片がキラキラ光る鋭いガラスのように、閃光を放つ火球の飛礫となって降り注ぐはずですから―― と、
しかし、どうであれ、それのために追い越された未来が弁明すべき劇場はもう無い、
嫉妬深い結果が、早くも、このように、ともかくも、喋りだしてしまっている、――今はもう、空気の破片の順序が狂うことは無い、整然とする世界が広がるために欲望するものは揃って
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