/紀茉莉
 

て、うつくしの人形の姿を得、ガラスケースでほほえむ

いつもあるすべてにほほえむゆるやかにすべてにさからわずあきらめていく
誰かのためにかなえられたおだやかさとそれをもたらしたものがうしなう
自我
が、時をこえるの
うつくしき破壊の姿で
無言で
再生の過程であらゆるかつて成し得なかったものに描きだされて

おくられた
おくられることになった

封をとくために

しあわせがおとずれる
我のない場所に
その、しあわせ、に、わたしはふくまれていなかったからです
そのかわりに、ふくんだほほえみを、しあわせを得た、ほほえみにふくまれた人達が
褒めたたえ
のちに
祟る
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