かやのなか/いとう
は、
その中でも、ひっそりと書いているほう。
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ひっそりと佇む人は好きだ。
自分自身をみつめながら、でも、それを客観視する視線を感じる。
事象の襞をめくり、その匂いを嗅ぎ分ける視線だ。
浴室
肌をすべる泡が灰色に変わりはじめ
見下げて
乳房から続く白い曲線や
つま先の綺麗な花色に
絶望する
口紅を塗らないのは
ちいさな爪を伸ばさないのは
この隙間を
みつけてほしいんだと
奥歯を噛んでけして言わず
汚いものはぞっとする速さで
そととなかとを侵す
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