*浮き島/チグトセ
っとお前の殺害を選択する。きっと……いや、必ずだ。絶対的にだ」
力を込めて言い切ると、寺内は明らかに傷ついた顔をしていた。どうか、そんな顔をしないでほしいと僕は心の底から願った。
「……まあ、例えばだ、寺内。三対三の合コンに行ったとするだろ。で、相手の女の中に一人だけすげえ美人がいた場合……」
「うるせええ!!」
寺内は縁台を思い切り踏みつけて立ち上がった。こめかみに青筋が浮かび上がっている。顔面蒼白で、目が赤く充血している。
「うるせえよ……もうお前の話なんか聞きたくねえんだよ!」
僕は、唖然として寺内を見上げ、シノは、そんな二人のただならぬ雰囲気に危険信号を察知したのか
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)