死に神/はじめ
ツルの床について 口笛を吹きながらなんとか群集の中に入れないだろうかと首をクイックイッと動かしながらその隙間を窺った
すると突然群集の中から 獲ったぞー!! とある顔見知りの出世株の死に神が乳白色の胃の形のようなバタバタする魂を掴み取って掲げているのが見えた 他の死に神達はなんだはぁー っと溜め息をつき天使達は天に向かって祈り嘆き悲しみながら解散していった 魂を刈るのに成功した死に神はルンルン気分で飛び跳ねながら病院を後にした 女性の遺族が集まってきて嘆き悲しんでいた 死に神はその様子をじっと見ていた 死に神って嫌な奴だなと心の中で思った 遺族が帰った後静寂さだけが残っていた
自動販売機で
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