ある親友/まどろむ海月
 
り 語り尽くし
 ついに 言葉とは
 語る必要がなくなるために
 あるのを 知った


 何も話さないでいられる
 無窮の安心・・・
 冬も春も夏も秋も

 私たちは
 透明な空気そのものとなって
 澄みきった季節のなかを
 歩き
 さまよい
 ただよった



その数年間の交友のもたらした
寂静の安らぎこそ
その後の私のすべてを支える
根源となったのでした





              
          

  ? 公孫樹(いちょう)



古寺の屋根を ながめながら
青空に屹立する 金色の樹にもたれ
確実
[次のページ]
戻る   Point(14)