信ずるな、考えよ!/カスラ
大衆」とは盲目た人々への謂として、何やら識者や賢らしげな人々からは、さも畜群のごとく、いかにも自らはその集合には属さない確信を前提としていわれたりする。先出のオウムに入信した理工系秀才たちに限らず、受験秀才達が自ら何をや考えずに生きてきたためとはいえ、何故理性の働きが弱いのかという理由は、本当のところよくわからない。「個体差による」というのがその意味では最も正確とは思うが、きちんとものを考えるその仕方を学ぶ機会に恵まれなかった、その習慣をもたなかったということではなかろうか。(池田晶子:新世紀オラクル)
「世の中の価値は、一様に金と現世が全てである。何もかもがわかりきった世界の話しで
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