信ずるな、考えよ!/カスラ
 
しである。」と、そういう中で、「生死」という絶対不可解・不可知に直面した彼らには、それらを「考える」仕方が分からないと思われる。そして常識とは「生きて死ぬこと」というたったこれだけである。

稚拙な例ではあるが、ある名門私立の小学館の御受験の設問→「時計の音は?」においての正解は「チックタック」であるという。今現在、そのような音を奏でる時計が何処にあるのかは言わずもがな、受験教育が、その素晴らしく柔らかで自由な子供たちの脳に、まるで事実とは、常識とは掛け離れた知識というより洗脳にも似た形で「チクタク」と、ドグマを植えつける。そして自由に考える力と事実を確かめ噛み締める眼としての思考そのものを奪
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