石少義女末 -snuggly might- 〜溜池山王駅前外伝〜/人間
気圧は西高東低 気温が持ち場に配置される
風は北から南に 砂は上から下に流れる
地球も精神もマグデブルグの半球 真空である間だけよく回る
(食後に特大チヨコレイトパフェを注文した妹が残したら貰うつもりだった)
「こんな山盛り。食べ切れないって普通。ねえ?」
風に水に侵食されていく動かざる山の如く砕屑粒子
山から岩
岩から石
石から礫
礫から砂
詰まる所
水はより低い位置に流れ
砂は底辺に宿る
(しかし妹は一人でペロッと食べ切った別腹ってのはこのことか底無しの胃に貪欲が味方したか)
<時間の犬歯に噛み砕かれたステンレス鋼は飛び散
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