僕は神様/はじめ
ってしまった。もう一方の右足用の靴下は足の裏にびっしょりと汗をかいていたのでなかなか思うように脱ぐことができなかったので、しかたなく日焼けしていない貧相な足首をすっぽりと覆っている入り口付近から輪っかをつくってどんどんそれを降ろしていき、やがて踝付近まで辿り着くと泥茶色であまりおいしくなさそうなチョコレートドーナツが出来上がった。僕は興味本位でダンゴムシ風の靴下とドーナツ型の靴下の臭いを同時に嗅いでみると、二つとも同じ臭いがして、とても気分が悪くなった。僕の予想していた匂いよりも遙かに強烈で、鼻骨が曲がってもおかしくない激臭がした。僕は不味そうなドーナツをダンゴムシの体に覆い被せるようにして一つに
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