僕は神様/はじめ
置の方へ、もう片方は昨日、僕と同じクラスの美化委員数名と現代文の授業の先生が手入れをし終えたばかりの花壇へと落ちていった。花壇で美しく咲き乱れているパンジーの花々がスニーカーにかわいそうに押し潰されていた。僕は少し後ろめたい気がしたが、すぐに泥で不気味に染め上げられた靴下の存在を足の裏の鉄板の温度の上昇と共に嫌というほど感じたため、その良心はすぐに頭の片隅へと追いやられてしまった。僕はその憎たらしい不快感にとてもじゃないが耐えきることができず、靴下を足から無理矢理引き剥ぐようにして脱いだ。左足用の靴下は急いで脱いだせいか、頭の部分に僅かな黄ばみのある、ダンゴムシのように身を屈めて窮屈そうに丸まって
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