僕は神様/はじめ
 
降ってきた未確認飛行物体か、ペットショップが出店したフリーマーケットで得体の知れない化け物でも拝見しているような眼差しで見つめていた。特に女子達などはそのリアクションが顕著に現れていて、皆ブルーハワイジュースのような真っ青した表情で僕を見つめていた。
 突然、群衆の最前列から鋭い悲鳴が上がった。それは学年内で一番成績の良い女子の叫び声だった。それはまた僕に片思いする子でもあった。たしか僕の隣のクラスの生徒だったはずで、その秀才女子と僕は一度も会話したことがなかったが、廊下ですれ違うたびにいつも顔を紅潮させる彼女に対して少なからず好意を持っていた。僕はさらに先ほど屋上から飛び降りた際に一瞬、目があ
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