「 春からぼくは、 」/PULL.
 

もっと!。






三。



結社規則第十三条より、
一部抜粋。


「お客さまは、
 きちんとひとりひとり、
 お客さまの手と顔を見て、
 それを覚え、
 丁重に対応する。

 お客さまは、
 ひとりひとりが特別なお客さまであり、
 決して顔のない、
 ただの大勢のお客さまのひとりであってはならない。
 それはひいては、
 我々の活動の基盤にもなる、
 大切なもてなしのこころである。」






四。



ラッシュが終わると、
この駅は少し暇になる。
それを見計らい、
ぼくらは活動する。
人目を忍び
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