うらがえしのヒーロー(水中を真似て)/ねろ
僕を裏返したのは何かと考える
不思議と連れ出す七曜日の朝
何故か遠いところに行くのに限って徒歩だったり
君の家の郵便受けに手紙を投函する日は
水曜日だったりするのは僕ら
次に肌を纏う時には違うチョッキを身につけるからで
揺れる睫毛の背には眠るように眠るように
つめたくなったこぶの花を抱いて歩いていく
見えるかい?
いくつもの掌が夜空にのびてゆくのが
君の目にうつる僕の片目は左利き
まるで顔からはみ出しそうになっている
それは青とかじゃないコバルトブルーだよ
だから僕はもう僕でもないことを
知らせる鳥が来ることが必要だし
また望んだりもしていることを
何
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