うらがえしのヒーロー(水中を真似て)/ねろ
 

何者でもないことなんて失くしてしまえよ

霧雨みたいに君の首が降る
その中でひたすら意識する
ちぎれてゆくものとそうでないもの
百日後のゆううつ日よりは長く
気になって窓枠をいじっている

袖のゆるさを気にしながら
口から気泡を出す女の子は
12ヶ月後へと帰っていった
僕が去ったのをえらく気にしながら

水中を真似ろ 水中を真似ろ

最大の浸透圧をうけながら
僕らは地上人だと騙されたままで




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