こえ/はらだまさる
ョップで
屋久島の民宿で
システィーナ礼拝堂で
元町のジャズバーで
パスツールの友達の家で
大津の農園レストランで
上終町の階段で
成城のY字路で
ウブドの坂道で
膝を抱えて
うつむいたまま
きみを
忘れてた
ひとりで
ひとりぼっちで
さみしさと
うまくやってる、
つもりだった
きみは
眠っていて
ぼくは
しろい宇宙で
身体中、
ゴムの皮膜で覆われて
息ができない夢を
みながら
探していた
慎重156センチの
大きなきみの
まんなかで
ただよって
迷って
[次のページ]
戻る 編 削 Point(20)