こえ/
はらだまさる
って
歪んで
意地をはって
匂いがわからない
きみの
その
こえ、
ぼくを剥いてゆく
この
あかぐろい
にんげん、を
剥いてゆく
こえ、
きみの
こえ、
ふたしかな
やさしさ
ぼくの
やわらかい
ところに
噛みつく
こえ、
ひとりぼっちの
ぼくが
しろい宇宙で
必死になって
探していた
こえ。
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