ぼろぼろのつばさ 2/青色銀河団
い
[ぼくら]
自転車のペダルを踏めば
ぼくらあんな遠くまで
冒険できたじゃないか
たんぽぽの綿毛
息で吹き散らして
空の匂いおもいっきり
嗅いだじゃないか
大丈夫さ
ぼくらの時間は
まだまだ続いている
[少年時代]
銀河学校に
通っていたぼくら
かすかな夏の香りのなかで
うたたねしてた
まだ愛の意味なんて
これっぽっちも
しらないで
[おまえ]
夕暮れの草と、紅い花と、おまえ。
天文台と、青い空と、おまえ。
草の名前と、如雨露と、おまえ。
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