ニカラグア競争男/カンチェルスキス
ンチコートあげたなあ。そのコート頭からかぶって、ツインルームでよく一人で、左様でございますか!ってあいずち打ってたなあ」
「まあ、おかげで、オレの前歯は、津軽海峡冬景色みたいに、ひゅーるりひゅーるりだけどさ、オレにはドラえもんがいるから、心の支えだよ」
車のエンジンが全開であっても、陸の上をヨットが走っても、おれは駅前で
NOVAを見ることができる、接近するように、異国文化同士。
おっさんが夢を見てたのか、おれが夢を見てたのか、よくわからんが、
おれは相変わらず、おっさんのほぼ後輪に位置して、併走するように
歩いてた、たまにおっさんが声をかけてくれた、「がんばれ!Qちゃん」
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)