戦争と平安/はじめ
 
 気が付くと何もかもが始まっていた
 戦争や受精や無限なんかがとてつもない規模で広がっていった
 僕達は真っ黒になった体で敵地に乗り込もうとしている
 空は神様の胸 大地を覆うようにしていらっしゃる
 雲は神様の衣だ その下では人間達が幸せそうに暮らしている
 しかしいずれそこもやがて来る戦火の炎によって追い出されるであろう
 神様の血に染まった赤紫色の空は高くそして狭い
 空に向かって何千発もののミサイルが飛ばされた
 墜落していく戦闘機や浮游船
 人々は逃げ惑いバラバラになって逃げていく
 破壊された街は高い建物が崩れて廃墟となっている
 母親と逃げ遅れた子供が泣き続け街
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