ありがとう/
わら
ずっと、こころは、ひとりだったからね
年の瀬に、
きみは急に衰えはじめていった
ぼくは、そのとき、
日々に 翻弄されていた
失くしたこころと
後悔のようなものに自分を責める
突然、逝った、きみの亡き骸を見つめ、
涙は こぼれなかった
もう、いまさら、どうしようもないのに、
ただ、
つめたくなった その頬に
何度も 何度も
口づけをした
ひきとられるまでの3日間、
何度も 何度も
そして、しずかに、
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