空の骨/クローバー
年は
カラスと一緒に帰りたかった。
ただ、もう、帰ってきていた
ここが彼の家になっていた、彼の知らぬ間に。
8
プテラノドンの骨はもう、スカスカの空っぽで
羽ばたくたびに、痛みで落ちそうだった。
だけど、少年は、一日も学校を休まなかったし
電柱カラスは、逃げもせず、日に日に、白くなっていった。
9
ジャングルジムを取り囲んだクラスメイトたちは
何故か、少年を中に追い込み、責めた。
少年は考えた。たぶん、代表にしておいて
先生に好かれてしまった自分のことが
嫌いになってしまったのだと考えた、だが、そんなことは今更どうでもよかった。
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