空の骨/クローバー
 


残された何も知らない所のみんなの代表は、ジャングルジムの中
小さな声で
「カァ」
鳴いた。

太古の骨に守られた、カラスの子だった。



10
放課後、学校へ遊びに来た少女はそんなことを知らないで
ジャングルジムの中に蹲ったままの少年に、かりんとうを、くれた。
そして「みんな待っているから、またね」と、困惑の表情で去っていった。

かりんとうは、変な形だったけれど
少年の友達によく似ていた。







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