清野無果「■批評祭参加作品■ネット詩fについて」を読んで、インターネットにおける言語表現について/田代深子
 
に活用し、詩は鍛えられ、育て上げられていきます。しかし、その双方向性と即時性により、詩は劣化もすることもあるし、閉塞的にもなっていきます。
(たけだたもつ『こっそりとショルダー・クロー』2005 「あとがき」より)

しかし彼の作品群は、「近代的自我」を俯瞰する視線が優れて「ポストモダン的な詩」であるとは言えるが、インターネットにこそ現れるべき作品だったかと問われれば、そうとは思われない。たもつ自身は自らの作品がインターネットの「双方向性と即時性により」「鍛えられ、育て上げられ」たと言うが、それは発表した作品の爆発的な広まり方、他者を介してから再度自作と邂逅するまでの速度の速さを言っている
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