うなばらをこえて/李恵
ドラフトの飼い主は私にピースを強要してる。
もうわけがわかんない。ですよ。
「ごめんね」やっとでた言葉をラニーに。
私はピースをした。ラニーにむけてピースをした。
「またね。ラニー」
「また、あえたね」
空にむかってピース。君にピース。今日も世界は平和だよ。
雲ひとつない澄み渡った空だよ。君が死んだ日と一緒。ラニーが死んだ日と一緒だよ。
死ってなんだろ。冷たいけど。あったかい、気がする。
ラニー、君は人生を精一杯生きてたかい?
私の元でしあわせだったかな?
もし、変えられない日があったとして・・・・その日を変えることができたかな?
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)