堀川/水町綜助
僕が川面に平坦な表情を映して
都会の水は緑色してて、細かい、本当に細かい小さなたくさんの滓を
とかしこんで
混ぜ込んで
漂わせて
気が向いたらめちゃくちゃに掻き回しているんだな
なんて思っているとき
君はどっかのいなかの
畑の近くの
軽トラックの荷台の上で
サンバートラックとかいうんだろうあれは
そこに幼い体で乗っかって
突っ立って
青空が夏の山なみに切り取られて
つよい風が吹いてて
草むらが激しく揺れてる
君をもやしてるみたいだ
君は笑顔だ
停止した笑顔だ
そりゃそうだ
これは
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