believe/ねなぎ
いいえ私には決して見えませんでした
そして
残った物が現実なのです
徐々に沈んでいく
ボートで川へと
漕ぎ出した筈なのに
向こう岸が見えやしない
私が信じていた物の他にも
世の中には真実が
あるのでしょう
そして何時しか
ボートは泊まっていた
この世の中には
現実があるのです
気がつけば
後ろに岸も無い
この世の中の矛盾に
私は疑問を感じました
水が腰まで浸かるのが解る
波が揺れている
私は矛盾に立ち向かう為に
理想を求めました
河口に近いのだろうか
少し潮の香りがする
私は自分の理想を
信じて疑いもしません
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