遠音/はな
{引用=あなたは歌うような
あしぶみで
まぶしくかすむ
曖昧な 八月十五日、は
さいわい
のびやかな放物線をえがいて止まる
おともなく
あたしは
きょう
部屋のかたづけを終えて
くろいそらに
そっとはねあがったはなび を
掴みそこねる
あわい低気圧
ゆっくりと まわる
桜のおとが未だ
からからと鳴り 耳を うばう
なんということのない日だ
ちらちらと
希望もゆれているし
ことばなど
かんたんに溢れてしまって
ここんとこ 役立たずだ
あたしが焦げたら
熱いだろう
だってほのおがかさなるのだから
け
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