詩が書けない/あおば
 
メモ帳

新規開店のはずだった

開かれたメモ帳を
ぎこちなく
クリックしてから
今朝の予定を書き殴る
殴られて
痛いから
メモ帳は泣くんだよと
巫山戯ていたら
遅刻するよと
叱られて
七つの子供に笑われて
新装開店の暖簾をくぐる
ランチタイムに間に合った。




過去帳

カコッと
音がするから
過去なんだと
言い聞かせていたが
信じていないから
信じてくれない
誰も信じてくれないから
真っ白のままの過去帳は
保存しないで
何処かに消えた
寂しいのは
現在の私だけなのです。




未来永劫

信じている
私は
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