詩が書けない/あおば
私は何時までも私で居ることを
貴女は貴女でいることを
君は君で居ることを
帰ってきた猫は
知らん顔しながら
寝床に潜る
キミはいつも変わらないから
安心できると
声に出して言ってみる
貴女の前で言ったら
殺されるかも知れないから
変わらないだろうと信じている。
みなさま
かくかくしかじかでございます
縷々述べて釈明する目の前を
ゴキブリが素早く床を這っていくのが見える
みなさまに見られたらすべての釈明が無駄になるから
見つからないように祈る
ゴキブリの背が光る度に
命が縮まるような年次報告は
今年限りにしたいと思っている。
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