午後の思考/かのこ
 
だけど、少し顔を上げただけでだめになってしまいそうだった。
抱えた膝も、自由奔放な髪の毛も、平和を思わせるような日和の午後も
自分の意識とは無関係に廻り続けているだけの時間や、周囲の目は
本当は自分を苦しめる為に存在しているのではないかと疑いたくなる程。
言葉に踊らされているのだ。そうして救われてる気がしているだけ。
本当は、その向こう側に気が狂いそうなほど頑丈な現実が、日常が広がっている。
コンビニのお弁当をレンジであっためて、でも結局一口も食べなかった。
こんなの意味がない、だなんてそれこを意味がないと分かり切った悪循環。
流し続けているお気に入りの音楽さえも、耳障りで
でも
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